ケーススタディ

乗り換えのケーススタディ4|大型株から小型株に乗り換えて投資効率を高める

限られた資金を効率よく活かすには、株価上昇の見込みが高く、かつ値動きがある銘柄に乗り換えていくことが大事です。
そのための手法として有効なのが、値動きが緩やかな大型株から、値動きのある中小型株への乗り換えです。

ここでは、NTTドコモ(9437)からエス・エム・エス(2175)への乗り換えを例に、ポイントを見ていくことにしましょう。

NTTドコモを売り推奨した理由

NTTドコモは2016年11月10日に買い推奨しましたが、投資効率を考え、2016年11月14日には売り推奨しました。売りの推奨株価は2,404円で、400株の売却で約96万円の現金ができました。

同日、当社はエス・エム・エスを2,670円で買い推奨しました。売買のタイミングを近づけ、できる限り資金を寝かせないようなアドバイスを行うのが当社のサービスの売りの一つです。

NTTドコモを売り推奨した理由は、本業の通信事業がいまいちだったからです。NTTドコモのような大企業は他にもさまざまな新規事業を手がけていますが、本丸が減収になった場合、ほかによい事業を手がけていてもカバーしきれない可能性があります。また、仮に調子がよい事業があったとしても、企業が大きいため、そちらに重点を置く経営体制に変わるのに時間がかかりやすくなります。

そのような判断から、本業の業績が株価にストレートに反映されやすい中小型株への乗り換えを考えました。
そこで着目したのがエス・エム・エスだったのです。

エス・エム・エスを買い推奨した理由

エス・エム・エスは、介護や医療業界に特化して人材紹介や求人広告のサイトを運営するIT企業です。

介護の仕事は多くの事務手続きを伴い、本来時間を費やさなければならない介護業務が圧迫されることがあります。そのような実態を踏まえ、ITによって事務作業を簡素化するのが同社の主な事業です。

また、事業を通じて介護、医療機関、看護師などとのネットワークがあり、経営改善のアドバイスなどできます。最近はアジアにも進出し、事業の幅を広げています。

NTTドコモと比べると、企業の規模、売り上げ、従業員数、知名度などあらゆる点が異なりますし、初めて名前を聞いたという人も多いかもしれません。

ただ、そういう規模の会社だからこそ、事業内容がシンプルでわかりやすく、主軸の事業が好調であれば株価も上昇しやすくなります。超高齢化する現状では、介護、看護、シルバーといったキーワードを持つエス・エム・エスのような企業は将来性があるだろうと判断しました。

乗り換え後の展開

乗り換え後の株価を見ると、まずNTTドコモは2700円前後(2018年1月現在)で、売り推奨した時点から300円ほど上昇しました。一方、エス・エム・エスは3,500円前後まで上昇し、買い推奨した時点から900円ほど上昇しています。NTTドコモも上昇していますので保有したままでも利益は出ます。しかし、投資効率をみるとエス・エム・エスのほうが3倍ほど高く、乗り換えの判断が正解だったといえます。

乗り換え成功のポイント

大きな値幅を狙い、大型株から中小型株に乗り換える手法は以前からありました。時価総額が兆単位の大企業がそこから数倍に成長するのは難しいのですが、数十億円の会社が100億円、200億円の規模になる可能性は十分期待できます。このケースも、そのような視点に立って実行した乗り換えといえます。

ただ、この1年ほどを振り返ると、大型株が積極的に買われるケースも見られるようになりました。そのきっかけとなるのは、時代や社会を大きく変えるような技術の進化です。例えば工場の自動化が進むことが期待され、ファナック(6954)は20,000円から30,000円まで上昇しています。NTTドコモも同様に、例えばIoT化が進み、通信の需要が高まることによって、株価がもう一段が高くなる可能性があるかもしれません。

そのため、地合いが好調な時は、大型株に注目するのも一つの手です。
将来性のある中小型株を探す視点を持ちつつ、並行して、時代の変化(IoTやEVなど)と関連しそうな大型株にも目を向けてみましょう。両方の視点を持つことにより、一時的に急騰する中小型株をつかんでしまうリスクを抑えつつ、少し長い時間軸で伸びていく大型株で利益を得られるようになると思います。

本連載は、自著『資金30万円を巨額資産に大化けさせる 銘柄「乗り換え」株式投資法』(幻冬舎)から一部を抜粋したものです。本コラムは実際の投資の成功を保証するものではありません。本コラムを用いた運用は必ずご自身の責任と判断によって行ってください。本コラムの内容に関して運用した結果については、ライジングブル投資顧問株式会社はいかなる責任も負いかねます。なお、本コラムに記載されているデータや法令等は、いずれも執筆当時(2017年12月)のものであり、変更されていることがあります。
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プロフィール

藤村

ライジングブル投資顧問株式会社

代表取締役社長 藤村 哲也

【経歴】

1965年生まれ。横浜市立大学経営学科卒業。1990年太平洋証券(現・三菱UFJモルガンスタンレー証券)入社、証券営業を経て1996年より投資情報部で証券アナリストとして勤務。合併により2000年よりUFJつばさ証券(現・三菱UFJモルガンスタンレー証券)に勤務し、最終役職はUFJつばさ証券部長代理。独立後、2003年6月にライジングブル投資顧問株式会社を設立。中国株、日本株情報サイトを運営し、会員向けに株による財産形成を総合的にサポートしている。Yahoo! ファイナンス 投資の達人、All About株式ガイド。

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