ケーススタディ

乗り換えのケーススタディ2|東芝からアルバックの乗り換えでプラス25万円

投資を続けていく以上、持ち株に悪材料が出るリスクは常にあり、投資歴が長くなればなるほど、悪材料に見舞われる回数も増えます。重要なのは、悪材料が出た株に見切りをつけ、次の株に乗り換える決断をすることです。一次的には損が出ても、乗り換えた銘柄がよければ利益を得ることができます。その例といえるのが、東芝(6502)からアルバック(6728)への乗り換えです。

東芝を売り推奨した背景

東芝はいわずと知れた大手電機メーカーで、債務超過となったことから2017年8月に東証一部から二部に降格となりました。発端となったのは米国で手がけていた原発事業の巨額損失です。ただ、2015年には不正会計の問題もあり、不祥事を抱えた状態で債務超過問題に入っていました。

一方で、東芝は半導体分野での評価が高く、フラッシュメモリの開発技術があります。フラッシュメモリは、東芝と韓国のサムスン電子が世界の2強です。市場においても、この虎の子の事業と損失問題をどう見るかが焦点となっていました。

そのような状況の中、東芝は12月27日に原子力事業の損失が数千億円規模になる可能性があると発表。この時点では具体的な損失額は出ませんでしたが、市場の想定を上回る可能性があり、フラッシュメモリ事業を手放すのではないかとの見方が強まりました。そのため、当社は11月14日に394円で東芝の買い推奨を出していましたが、12月29日に285円で売り推奨することに決めました。

アルバックに乗り換えた理由

東芝の売却資金を振り向ける先として、アルバックを買い推奨したのは年明けの1月12日のことです。推奨株価は3615円でした。アルバックは半導体、液晶、有機ELの製造装置などを手掛ける企業。業界外の人には耳馴染みがないかもしれませんが、液晶ディスプレイ製造の分野では知名度が高く、真空成膜という技術に強みを持っています。

推奨後、アルバックの株価は大きく上昇し、11月には8000円を超えました。現在(12月8日時点)の株価は7350円ですが、それでも買い推奨した株価から2倍に伸びています。

乗り換え後の展開

乗り換えを実行した場合としなかった場合の結果を比べてみると、東芝の株価は299円(2017年12月8日時点)で、売り推奨した株価とほぼ同じです。また、その間にはいったん200円を割った時もありました。一方のアルバックは前述の通り7000円台に上昇しています。東芝の売買では約10万円の損失が出ましたが、アルバックへの乗り換えにより、結果として約25万円の利益を得ることができました。

乗り換え成功のポイント

今回の乗り換えは、乗り換えの判断が早かったことが成功のポイントだったといえるでしょう。東芝については、買い推奨と売り推奨の期間が短かったこともあり「短期間で10万円も損した」と感じた会員がたくさんいました。しかし、切らなければならない時はあります。仮に保有を続けたとしたら、保有期間中の資金拘束により数多くのチャンスを逃しますし、「上場廃止になったらどうしよう」という不安を抱えながらの年越しも気分が悪かったはずです。

だからこそ、乗り換えです。アルバックのような株に乗り換えることで、不安がなくなり、損失がカバーできるだけでなく、十分な利益を得ることも可能になるのです。東芝に限らず、どの企業が、どんな悪材料を抱えているかはわかりません。優良株の水面下に悪材料が隠れていることもあり、それはインサイダーでなければわかりません。

だからこそ、材料が発表されたらすぐに精査し、反応する必要があります。個人投資家には損切りが苦手な人もたくさんいます。そのような人の背中を押すことも含めて、売り推奨と次の銘柄の買い推奨をセットで考え、連続性を持ったサポートが受けられるのが投資顧問を使うメリットだと思います。

本連載は、自著『資金30万円を巨額資産に大化けさせる 銘柄「乗り換え」株式投資法』(幻冬舎)から一部を抜粋したものです。本コラムは実際の投資の成功を保証するものではありません。本コラムを用いた運用は必ずご自身の責任と判断によって行ってください。本コラムの内容に関して運用した結果については、ライジングブル投資顧問株式会社はいかなる責任も負いかねます。なお、本コラムに記載されているデータや法令等は、いずれも執筆当時(2017年12月)のものであり、変更されていることがあります。
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プロフィール

藤村

ライジングブル投資顧問株式会社

代表取締役社長 藤村 哲也

【経歴】

1965年生まれ。横浜市立大学経営学科卒業。1990年太平洋証券(現・三菱UFJモルガンスタンレー証券)入社、証券営業を経て1996年より投資情報部で証券アナリストとして勤務。合併により2000年よりUFJつばさ証券(現・三菱UFJモルガンスタンレー証券)に勤務し、最終役職はUFJつばさ証券部長代理。独立後、2003年6月にライジングブル投資顧問株式会社を設立。中国株、日本株情報サイトを運営し、会員向けに株による財産形成を総合的にサポートしている。Yahoo! ファイナンス 投資の達人、All About株式ガイド。

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