投資の基礎講座

基本の買い注文の方法「指値」と「成行」

期待の持てる材料があり、業績や事業環境にも問題がない。かつ、株価には過熱感がなく、これは行けそうだ! という銘柄を見つけ出したら、いよいよ買っていきましょう。

株を買う際の基本の注文方法には、「指値」「成行」の2種類があります。

「指値」と「成行」の違いとは

「指値」は字のごとく、買いたい値段を指定して注文を出す方法です。ただ、成立しないと買えないため、買いたいときに買えないリスクがあります。

一方の「成行」は、価格を指定せず、とにかく今買える金額で買って欲しいという注文方法になります。成行注文は、売り手がいればすぐに取引が成立するのがメリットですが、株価は瞬間的に大きく上下することがあり、想定外の高値で買ってしまう可能性もあるので注意が必要です。それぞれ一長一短ありますが、買いたいときには必ず買える成行注文がおすすめです。なお、売却時も同様です。基本は指値注文を使い、「いくらでもいいから今すぐに売ってしまいたい」という場合のみ成行で注文しましょう。

指値で注文するタイミング

では、いくらでいつ指値注文を出せばよいのでしょうか。これは、ケース・バイ・ケースで必ずしも答えは一つではありません。

もし、5パーセントの利益を得るのが目的であれば、指値のほうが有効です。その日のどのタイミングで注文が成立したかによって、目的を達成できるかどうかが違ってくるからです。しかし、1. 5倍、2倍という大きな値幅を取るのが目的であれば話は変わってきます。「指値を出したはいいが結局買えなかった」というリスクの方が大きいからです。

そこで、初心者のうちは下手な指値注文はしない方がよいと私は考えます。

投資資金が少ないうちは、一つの銘柄は1単元(100株や1000株など銘柄によって異なる)のみ買うことが多いと思います。しかし、上昇期待の大きい銘柄の場合は2単元以上を買いたいという場合もあるかもしれません。その際は、まず1単元だけ「打診買い」をしてみて、株価の動向などを見つつ数日経ってから追加で買うのが、リスクを抑えることにつながるのです。

本連載は、自著『資金30万円を巨額資産に大化けさせる 銘柄「乗り換え」株式投資法』(幻冬舎)から一部を抜粋したものです。本コラムは実際の投資の成功を保証するものではありません。本コラムを用いた運用は必ずご自身の責任と判断によって行ってください。本コラムの内容に関して運用した結果については、ライジングブル投資顧問株式会社はいかなる責任も負いかねます。なお、本コラムに記載されているデータや法令等は、いずれも執筆当時(2016年2月)のものであり、変更されていることがあります。
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プロフィール

藤村

ライジングブル投資顧問株式会社

代表取締役社長 藤村 哲也

【経歴】

1965年生まれ。横浜市立大学経営学科卒業。1990年太平洋証券(現・三菱UFJモルガンスタンレー証券)入社、証券営業を経て1996年より投資情報部で証券アナリストとして勤務。合併により2000年よりUFJつばさ証券(現・三菱UFJモルガンスタンレー証券)に勤務し、最終役職はUFJつばさ証券部長代理。独立後、2003年6月にライジングブル投資顧問株式会社を設立。中国株、日本株情報サイトを運営し、会員向けに株による財産形成を総合的にサポートしている。Yahoo! ファイナンス 投資の達人、All About株式ガイド。

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